インタビューカラダのメンテナンス 八木みどり x ブランドスタイリストKimiko

ふとやってみた、
がすべての始まり

たまたまはじめたアロマセラピストの仕事。
ハマってあれこれ学んでいくうちに、
今ではカラダの変態と呼ばれるまでに。

八木みどりさん(Midori Yagi)

福井県出身。京都・横浜にて、ひとりひとりのなりたいカラダへ合わせて整備し、セルフケア教育をする「カラダのメンテナンス」を運営。

https://www.facebook.com/karadamentenance/

来られる方のカラダにじっくり向き合い、
カラダの声を聴き、その人がなりたいカラダに導いていく

──「カラダのメンテナンス」ってどんなサロンですか?

カラダを全体的に整えて行くサロンなんですが、いつも一言で言えないんです(笑)でも、お客さまからこう言われたんです。『エステでも、リラクゼーションサロンでもなく、パーソナルジムでも、整体でも、カイロプラクティックでもない。来られる方のカラダにじっくり向き合い、カラダの声を聴き、その人がなりたいカラダに導いていく…その方法が多種多様で、さすがカラダの変態』

──カラダの変態って(笑)

私にとって最高の褒め言葉です(笑)オタクとも言われます。

カラダの説明役である従業員のマリーさんと。一緒にお客さまをお迎えする大切な相棒です。

──お客さまはいいとこ取りができるってことですね。

そう思ってもらえたら嬉しいです。なりたいカラダへ持っていく方法はお客さまそれぞれなので、いろいろ組み合わせた方が効率良く近づけていけるんじゃないかと思って。アロマや骨、筋肉、解剖学など、いろいろ勉強していったら今の説明しがたいサロンになりました(笑)

──そもそもこの仕事をやろうと思ったきっかけはなんですか?

本当に偶然で。学生の時から何がしたいがわからなくて、大学卒業後に就職はしたのですが、なんか違う、と1年で辞めて。また次の仕事を1年で辞めてっていうのを繰り返していました。その時たまたま人から紹介され「無職だしいっか」な気持ちでアロマのリラクゼーションサロンへ入りました。でもやってみたらすごく面白しくて、やりながらセラピストになっていった感じです。

いつもふとやりたいことが見つかるんです。そしたら我慢できないのですぐやります。

──カラダの整備士って面白い肩書きですね。

車の整備工場を思い浮かべるとわかりやすいんですが、壊れる前に定期検診に来てもらって、ずれているところや弱っているところをチェックして整えるんです。私がお客さまのカラダに触れられるのはせいぜい月の2-3時間です。いいカラダになりたくていい状態を保ちたかったら、日頃からのセルフケアが必要なんですね。なので、お客さま教育に力を入れています。

──みどりさんの言う教育はスパルタなイメージです。

スパルタ、とよく言われます(笑) 筋トレ30分なんて私もできないタイプなので、なるべく簡単なことしか言わないですよ。やり続けると変化が出ますが、そうじゃない人には「宿題やりました?」って真顔で聞きます。サロンへ来られた瞬間に「やってません、ごめんなさい」と自己申告される方もいらっしゃいます(笑)

あの憧れた身体になるのはまだまだ。でも自分の体を知るのは楽しいです。

──そのスパルタなみどりさん、トライアスロンに挑戦されたのも納得です。どういうきっかけだったんですか?

ハワイ島のコナで開催されたアイアイマンレースのワールドチャンピオンシップで、ゴールした選手をボランティアでマッサージする機会があって。その人たちのカラダが本当にかっこよくて。男性も女性もバランスが整っていて筋肉がしなやかで。あのカラダになりたい! って。人間的にも素敵な人が多くて、ハーッと心奪われました(笑)あ、と思ったらはじめてました。まだまだですけどね。

──カラダが変わっていくと楽しいですよね。

ちょっとやってみたことで変化があると、良いスパイラルに入ります。周りからも「姿勢が良くなったね」と言われ始めたり、自分でも「お尻がプリっと上がったかも」って体感するようになります。カラダをケアするってすごく楽しい、ってお客さまに言ってもらった時が一番幸せです。カラダが変わるって楽しいことなんです。

──ココロにも変化がでて人生が軽やかになりそうですね。

そうなんです。どこか痛いところがあるとそこに集中してしまいますが、痛いところがなくてカラダが動くと、旅行行こうかな、とか何か初めてみようかな、とか。

──旅行にはしょっちゅう行かれていますよね。

行きたい!と思ったらすぐ行っちゃうんですよね。お客さまに「休みが多すぎる、このサロン」って言われます(笑)長いお客さまになると「いいよ、休んで行ってき!」って言っていただけるのでありがたいです。本当に。

──他に何かやりたいことはありますか?

えー、なんかあるかな? やりたいことを我慢できないタイプなので、その都度やって来たんですよね。でも何かはやりたいんです、今。

──時々自転車でサロンまで通われてますよね。

サロンは京都駅前にあるんですが、住んでいるのは滋賀県の南の方なんです。都会にもすぐ出れるし、自然がいっぱいあってのんびりしててすごく好きなんです。家からトライアスロン用のロードバイクで、サロンまで鴨川沿いを走ることもあります。だいたい片道1時間くらいの距離をまだ初心者なのですごく気をつけて走っていますが、あ、桜が綺麗、と思って自転車を停めたり。あ、電車から見えるお店がここにあるんだ、とか。ふと見つけたお店へ入ってみたらすごく素敵だったりします。

季節を感じられる鴨川沿いは、特にお気に入りのサイクリングコース。

──今の仕事をはじめられたのもそうですよね。たまたま紹介されたところへ行ってみた、と。

そうですね。なんとなく始めたセラピストですが、ターニングポイントは軽い気持ちでハワイへ解剖実習に行ったときです。あまりに知らないことが多過ぎて、わあ!となって、そこからお客さまに心配されるくらいカラダの研究にハマっていきました。

──ちょっと違う世界を覗いてみたらそこに面白いものがあった、の繰り返しなんですね。

高校や大学でずっとやりたいことを探してたんです。社会人になってからもいろんな仕事をしてみたんですけどね。やりたいことを探しているときはみつからないですね。きっとお買い物と一緒で、何かを買いたいと思って行ったら見つからなかったり、靴を買いに行ったつもりがワンピースを買って帰ったり。本来の目的とは別の素敵なものが見つかる感じですね。バイクに乗って琵琶湖の周りをぐるぐるしていれば、ふとやりたいことが見つかるかもしれません。見つかったらご報告しますね。


取材・文・写真:ブランドスタイリストKimiko

世界的大企業でのグラフィックデザイナーを経て、ブランドの「あり方」や「望む未来」を表現する独自のビジュアルブランディングを確立。グローバルに活躍する起業家から支持を得て、日本やアジア、ヨーロッパでも活動中。

https://www.joidea.com.au/

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